蘇州の園林巡り②〜中国四大名園「拙政園」〜

蘇州の園林巡りも後半戦です。
前回の獅子林の後は、蘇州を代表する園林「拙政園」に行ってきました。




中国四大名園

中国には四大名園と呼ばれる、四つの歴史を有する庭園があります。
北部と南部に二つずつあり、以下のようになっています。

 

北方の皇家園林(中国皇帝所有の庭園)
・北京の頤和園
・承徳の避暑山荘

江南私家園林(中国の貴族・高位官僚や富裕な商人・地主所有の庭園)
・揚州の个園
・蘇州の拙政園

私が行ったことがあるのは、今のところ頤和園だけで、今回の拙政園が二つ目ですね。

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早速拙政園へ

拙政園は、この街中の中心地にあります。
結構看板も大きく出ているので、迷わずにいけると思います。
チケットは窓口で買うのですが、こちらもそれほど時間はかかりません。
獅子林に続き、こちらも人の波は控えめでした。
混雑指数も快適を示しており、本当にラッキーな1日でしたね。

というわけで、いよいよ拙政園に突入です。

驕りを感じない庭園

拙政園に一歩足を踏み入れると、そこは明時代の雰囲気がそのまま残っている庭園がそこにはありました。
蘇州らしく、水の流れと庭園が見事にマッチしていて、えも言われぬ雰囲気を醸し出しています。

敷地自体は確かに広大なのですが、一つ一つの建物や造りは、ある程度まとまっていて、コンパクトで見やすい印象を受けます。
例えば上の写真のように、こんな小さい池で一つの世界を表現していました。

たくさんの現地の人がまったりとしていました。
どんなに歴史的なところでも、このゆるい雰囲気を出せるのはさすがですね(笑)

それにしても頤和園はいかにも「俺はこんな力を持っているんだぜ!」という感じがひしひしと伝わってきますが、ここ拙政園はそれが一切感じられません。
もちろん、作った人は当時の権力者であったり、富裕層であったりするのでしょうが、なにか日本のわびさびのようなものを感じますね。

 

庭園はやはり自然がメイン

蘇州の庭園をうろうろして感じるのは、自然を上手く使っているなということです。
使っていると言うよりも、上手く溶け込ませていると言ったほうがいいかもしれません。
当時の設計者がどのような意図で、この庭園を建てようと思ったのかはわかりませんが、自然との関係を大切にしていたんだろうなと感じます。

ここ拙政園も、獅子林と同じようにたくさんの植物の作品が展示されていました。

 

松の盆栽や梅の木といった作品が大切に飾られていました。
盆栽には全く興味はありませんでしたが、今回見たものはどれも気品あふれる作品でした。

 

この盆栽(?)は特に立派でしたね。

 

上海マラソンの時と同様に、天気も空気も最高でした。
庭園から眺める夕焼け空は本当に綺麗でしたね。

約2時間ほど、ゆったりと庭園を鑑賞しました。
一人で静かに散策したので、中国の歴史の流れの中に身を委ねられたような気がしました。
やっぱりこの蘇州の庭園は好きやな〜。

心が洗われたひと時

来るまでは「園林って本当に楽しめるんやろか」と少し不安でしたが、今回に限ってはあっという間に時間が過ぎていった感じでした。
大都会の喧騒から離れて、秘境まではいかなくとも、ゆっくりと中国の歴史や文化に触れるにはぴったりの場所です。

 

中国四大名園の残り二つの庭園も行ってみたいな。

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