蘇州の園林巡り①〜元代の庭園「獅子林」〜

先日の上海旅行では、なにもマラソンに全神経を集中していたわけではありません。
実はマラソン前日に、少し蘇州の方へ遊びに行っていました。
わずかな時間の滞在でしたが、今回は蘇州の魅力について語りたいと思います。




深い歴史の街

蘇州は上海の郊外にあり、高铁を使えばわずか30分ほどで到着します。
便数もかなり出ているので、上海からのアクセスはかなりいいです。
蘇州は中国の歴史上、重要な意味を持つ街の一つです。
運河による水運が生活に溶け込んでいることから、旧市街地及び周辺の水郷地帯を含めて、「東洋のベニス」と呼ばれるが、ヴェネツィアよりも歴史は古いそうです。
環状の堀で囲まれた旧市街は新しいビルなどは少なく、昔からの住宅が立ち並び、世界遺産の園林などが点在している。

 

今回の大きな目的は、そんな蘇州の素晴らしき園林郡を見に行くことでした。
時間は限られていたのですが、計画的に二つの庭園を廻ってきました。

 

早速蘇州へ

蘇州へは、上海駅から高铁で行くことに。
上海駅は空港かと思うような広大な広さでした。
この日は、週末ということもあり、同じように蘇州を目指す人が多かったせいか、切符購入に若干並びました。
値段は約40元でした。安い!
でも、外国人も自販機で買えるようにして欲しいな。

蘇州の街中へ

約30分ほどで蘇州駅に到着。本当にあっという間でした。
着いてすぐに園林を目指して出発しました。

 


今回最も見たかったのは、蘇州を代表する園林『拙政園』です。
中国四大名園の一つにも数えられていますね。

 

園林のある街中に来ると、早くも水野都と呼ばれる所以がわかりました。
街のいたるところに川が流れており、人々の生活の大切な一部だということがわかります。
もちろん現在では若干観光用の意味もあるのでしょうが、それでもこの街が育んできた歴史を垣間見れました。

 

拙政園を探してふらふらと散策していると、なにやら気になる場所を発見。
『獅子林』という何やらかっこいい名前の園林です。
妙に後ろ髪惹かれるものがあったので、早速突入することにしました。

獅子林へ

獅子林とはいったいなんのか、調べてみるとこんな感じでした。

元代末期の庭園様式を伝える、1342年造営の古園。太湖石で埋め尽くされた迷路のように回廊がめぐっている。石が獅子の形に見えるということから、獅子林と呼ばれるようになった。
(Wikipediaより)

早速園内へ入りました。人もそれほど多くなかったので、すんなりと入園です。

美しい花々の共演

入ってすぐに、たくさんの植物が出迎えてくれました。
ドン!とこんな感じの大きな花が至る所に置かれていました。
大胆な感じですが、要所要所に繊細な施しがされていて、見ていて飽きなかったです。

さらに奥に行くと、花道の作品のようなものがたくさん展示されていました。
でも、日本の花道のものとは若干雰囲気が違います。

これは何の花やろか。花方面にはめっぽう疎い私です。

個人的にこれは好きですね。鳥籠に花をいけるって面白い発想です。
植物で作られた鳥がいい味を出しています。

そして、これが一番中央に鎮座して歌物です。
他のものと違って、規模もさることながら、感じる迫力も違いました。
これだけで一つの世界を感じましたね。

いよいよ獅子と言われる所以へ

さらに奥へ進んでいくと、何やらゴツゴツとした岩が出てきました。
これがこの園林を象徴しているものなのでしょうか。

しかし、まだこれは小規模なものでした。

奥に進むと広大な庭園に出ました。
そこには大きな池があるのですが、それを取り囲むように奇岩郡が鎮座していました。
自然のものか人間が手を加えたものかは良くわかりませんが、実はこの岩の中は人が歩けるようにもなっていました。
歩けると言っても、頭をかがめてやっと入るという感じですが、なかなか冒険心をくすぐるものがありますね。

北京の頤和園と比べると、こじんまりとしていますが、その分落ち着いた感じがしますね。
日本庭園に近い感じです。

気づけば、約2時間ほどぶらぶらしていました。
思いつきで入ったわりには楽しめたので良かったです。
獅子林の後は、いよいよメインの拙政園ですね!

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