3年ぶりのマラソン大会~富士山マラソン~

昨年の11月に、3年ぶりのマラソン大会に参加してきました。
出るのはもちろんフルマラソンです(フル以下は出ないという制約を課しているので)
そんな、マラソン復活の大会に選んだのは、日本の象徴富士山のおひざ元である、山梨県は河口湖を舞台にした「富士山マラソン」です。

ちょうどこの日は、仕事の出張が金曜日に入っていたので、それもうまく利用して、参加させてもらいました。
移動距離がかなり遠いので、それを少しでも減らせたのは大きかったな~。
大会前日は、朝から結構な雨で、お目当ての富士山も全く見えないような状態でした。
しかし、午後になってくるにつれ次第に太陽が出てきて、富士山も顔をのぞかせるようになってきました。
当日に向けて実に景気がいいことですね。




最高の天気での開催

そして、いよいよ大会当日。天気は文句なしの快晴でした。
日頃の行いのよさでしょうか(笑)
しかし、山あいの気温の低さをなめてしまい、かなりの軽装で大会会場まで行ってしまいました。
寒さに震えながら、体をほぐしつつスタート時間を待ちました。


今回は、アンバサダーにかの有名な瀬古利彦氏が来ており、終始いつものテンションでうるさかったのですが、マラソン前はあれぐらい盛り上げてくれた方がいいですね。
そして、スタートの号砲が鳴り、いよいよ3年ぶりのマラソン、富士山マラソンが開幕しました。

常に景色は富士山

スタートしてすぐに緩やかな上り坂が続きました。
緩やかなので、そこまで苦にはなりません。
それよりも、眼前に広がる富士山に目を奪われます。

富士山に向かって走るというのはなかなか得難い経験ですね。
なんか自分がすごいことをしているような錯覚に陥っている感じがします。
今回は完走がメインなので、焦らずペースを落とさずコツコツと走っていきました。

沿道の応援は、どの人も熱かったです。
コロナ禍でこういった光景を見ることも久しくありませんでしたが、やっぱりマラソンといえばこれですよね。
この応援がパワーになります。

このマラソンは、結構外国の人も出ていたので、外国人の沿道での応援も多かったです。
中国人も「加油!」と応援してくれました。久しぶりの中国語の懐かしい響きです。

給水には、自衛隊の方々も駆けつけてくれていました。
久しぶりの大会開催に、色々な人が協力してくれていました。
いろいろな苦労もあったでしょうが、開催までこぎつけてくれて本当に感謝です。

 

10kmも無事に通過。ペースも約60分と悪くないものでした。
このペースで行ければ、いいタイムでゴールできそうです。

そして、レースはいよいよ河口湖の周辺に入りました。

綺麗な風景と地獄の寒さ

ちょうど紅葉の時期で、景色も色鮮やかです。
ついつい足を止めて見てしまいます。

そして、眼前にはまた富士山の勇壮な姿が見えてきました。

河口湖と合わさった富士山は、また少し違った趣があります。
難所が続きましたが、風景を楽しみながら苦しみを乗り越えていきました。
草原や林、渓谷や湖など、富士周辺の変化に富んだ自然の美しさに魅了されながら走り続けました。

そして、無事に折り返し地点に到着。約2時間と悪くないタイムです。
しかし、山の中に入るにつれて急激に気温が下がってきました。
それに伴い、体にも徐々に異変が出てきました。

ズタボロで前へ前へ

山間部に入り急激に足取りが重くなってきました。
心臓が激しく打ち鳴らされる中、足は思うように前へ進めません。
体は重い鉛のように感じられます。だんだんと周りが歪んで見え、音が遠のいていきました。

茅葺き屋根の美しい景色も疲れを吹き飛ばしてはくれません。
息が切れて口はカラカラ、喉は渇ききってきました。

マラソン中にいつも感じることですが、「どうしてこんなに辛いんだろう。こんな苦しみがあるなら、マラソンなんてやめておけばよかった」という思いがふつふつと湧いてきました。
ゴールが遥か遠く、手の届かない場所に思えてきました。

そんな時に野生のカモシカを発見。
滅多に見れるものではないので、なにか励まされているような感じがして、「よっしゃ頑張るか!」と思い、前へ前へと足を進めました。

 

自分との戦い…

ようやく30km地点。
足はすでに走れる状態ではない。
しかしまだ残り12km。道路は、どこまでも続き先が見えない。体中が鈍い痛みが広がってます。
無情なほど過酷である

長い道のりを走り抜け、ついにこの瞬間を迎えることができました。
しかし、まだ後2kmもある。体は極限状態です。

 

ラスト1km!もう歩いているのか走っているのかわからない状態。
ここまできたら、あとは根性でなんとかするしかありません。

そして、ようやく歓喜の瞬間です。なんとかゴールに辿り着くことができました。
タイムは過去最悪のものでしたが、リタイアせずに完走したということの方が大切です。
美しい景色とは裏腹に、なかなか苦しいレースでした。

 

やっぱりマラソンは楽しい!

今回は、レースの結果自体は、満足できるものからは程遠いものでしたが、マラソンの醍醐味は十分に感じることがでいました。
沿道から受ける応援、苦しさを乗り越えてゴールするあの瞬間、どれもマラソンでしか味わえない素晴らしいものです。
さぁ、改めてマラソン生活再開や〜!!

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