TOOLに愛を込めて②〜Ænima〜

前回に引き続き、TOOLというバンドの魅力とすごさをとことん語っていきたいと思います。
今回紹介するのは、今なお最高傑作と名高い、2ndアルバム『Ænima』についてです。

出典:amazon.com

 




TOOLの快進撃はここから始まった

今作から、ベースがジャスティン・チャンセラーにチェンジしました。
つまり、TOOLのサウンドが本作にて、ついに完成したということです。
そういった意味でも本作の持つ意味は本当に多きものがあります。
メロディアスでグルーヴィーなベースはTOOLサウンドを根幹を担っているので。

 

聞いていて思わず冷や汗が出る

今作の根底にあるものは、TOOLらしいダークなサウンド。
確かなテクニックに裏付けされた、複雑な曲進行。
シンプルなようで、複雑な音世界。
聞いているうちに、知らぬ間に彼らの世界観に引き摺り込まれてしまいます。

 

その演奏に合わせて、時に静かに、時にエモーショナルに歌い上げる、メイナードのボーカルがさらにそれを加速させます。
聞いていて、思わず冷や汗が出るほどの緊張感がアルバム全体に漂っています。

 

本作はこれを聴け!

Stinkfist

始まりにして最高峰。
とんでもなく重いリフで始まり、一気に引き込まれます。
それと相反するように歌い上げる優しいボーカル。
しかし、サビに入ると、一気にエネルギーは最高峰に。
破壊力抜群のサウンドが一気に畳み掛けてきます。
そして、圧巻はドラムの正確無比なリズム。
変拍子多様で、もう何が何だかわからないようなリズムの中で、正確に全体を引っ張っていくリズムに脱帽です。

 

Hooker with A Penis

一言でいうなら、本作一番のキャッチーな曲。
ただ、彼らのレベルでということなので、一般的な解釈だとダークになるかもしれません。
曲構成もシンプルで聴きやすいといえば聴きやすいです。
ただ、十分に複雑なリズムとダークな雰囲気は出まくっていて、ちゃんと本作にハマってる。
他の曲に比べて、独特のうねりが心地よく聞こえてきます。

 

Ænima

アルバムの表題曲。
どこか民族的な感じがするトライバルなグルーヴで始まります。
必要最低限のフレーズで煽っていき、本領発揮。
聞いていくうちに不安感は増すばかり。
ハードさとダークさがこれでもかというぐらいにせめぎ合います。

 

曲のピークで出てくる、ギターソロは本当にかっこいいです。
テクニック的には難しくはないのでしょうが、あの雰囲気は絶対に出せません。
そこも含めて凄いギタリストだと感じます。

 

Third Eye

アルバムのラストを飾る、TOOLでも屈指の名曲。
なんとその時間は13分超!
13分の曲を構成する能力も素晴らしいが、それをラストに持ってくる狂いっぷりも凄い。
正直いってこの曲は狂っている。
静寂と激動のサウンドを繰り返し、聞き手を最後にドツボに突き落とそうとしてるよう。
実際にこの曲でどっぷりと彼らの世界に連れていかれる。
展開、構成全てが完璧で13分があっという間に感じる。
ただ、100%一般受けはしないであろう曲。(他の曲ももちろん無理ですが笑)

 

とりあえず聞こ!

わかりますよ、このアルバムが絶対に日本で売れないわけ。
日本の音楽が求めてるものと、世界観が違いすぎるもん。

でも、感情を極限までさらけ出すと、ここまでのものになるんだと思えるような作品です。
それがたとえ負の力であったとしてもね。

今までに体験したことのない世界をぜひ味わってみてください。
下手したら、帰ってこられないかもしれませんよ〜!

 

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