正義とは何なのか~精英律师~

中国から帰国後、しばらく中華ドラマから離れていたんですが、この度ようやく一つの作品を見終わりました。
靳东主演の『精英律师』という作品です。
コロナの最中から見始めたので、いろいろと記憶もあやふやな部分もありますが、今回はこの作品について紹介していきたいと思います。




実はリメイク??

この作品、実はリメイクでオリジナル作品が存在しています。
アメリカドラマの『SUITS』という法廷ドラマが元となっているそうです。
もちろん公式的には否定されていますが、元のネタや展開がどうもかぶっている気がしてならない。
もちろん設定は大幅に違うため、そうとは言えないかもしれませんが、影響を受けているのは間違いないでしょう。

 

あらすじ

北京の权璟法律事務所に所属するトップ弁護士罗槟が、あるコーヒーショップでバイトをしている一人の女性と出会う。
彼女の名は戴曦。彼女は法律に関する膨大な知識を持っているが、弁護士資格がない。
実はある理由で教授から疎遠にされ、自分だけ卒業させてもらえなかったのである。
そんな罗槟と戴曦がコンビを組んで、時に手を取り、敵に反目しあながらも、さまざまな事件の解決に奮闘していく。

癖のある登場人物たち

罗槟

主人公のエリート弁護士。
自分に絶対の自信を持っていて、周囲の意見よりも自分の信念を貫く。
冷たい人物なのかと思いきや熱い一面もあり、それが周囲の人間を惹きつける。
この主役の靳东は何を演じてもカッコよくなってしまう。逆にいうと変わり映えがしない。
日本でいうキムタクみたいな感じかな。
たまには三枚目みたいな役もしてくれんかな。

戴曦

もとコーヒー屋のアルバイトだが、权璟法律事務所にやってきて罗宾の助手となる。
法律の公平性を信じ、「強きをくじき、弱気を助ける」を地で行くような性格。
ただ、周りが見えていないところがあるので、それが元で思わぬトラブルを巻き込むことも。
罗宾の指導でめきめきと力をつけていく。

弁護士事務所のキリっとした姿もいいですが、個人的に最初のアフロヘアーも好きです。
さすがにこのまま弁護士事務所では働けんよな。

何塞

罗宾の大学時代の同期で、ライバル(何塞自身が言っているだけ)のなかなかクセのつよい人物。
部下には厳しく、保身にも走りがちなんですが、実は熱い心も持っている。
部下を大切にしている面もあり、色々と誤解を招きそうなタイプ。

栗娜

罗宾の事実上の秘書。
友達以上恋人未満と言った感じの関係です。
「我是栗娜(リナだからよ♡)」の決め台詞が最高ですね。
演じている役者さんの色気も素晴らしい。ていうか、いくら中国とはいえこんな人弁護士事務所におらんやろ。

顾婕

权璟法律事務所の創設者の一人。
罗宾とはお互いの意地をかけてぶつかり合うが、罗宾の策により事務所を去る。
のちに別事務所を立ち上げ、反撃に出る。

封印

权璟法律事務所の創設者の一人で、現在の事務所のトップです。
名実ともに優秀な弁護士腕あり経営者。
罗宾とは師弟関係にもある。罗宾を信頼しているが、周囲の彼に対する目線や事務所内でのパワーバランスに悩んでいる。

卖飞

戴曦の恋人でかつて罗宾に師事していた。
現在は別事務所で、期待の若手として活躍中。
戴曦と罗宾の微妙な関係性に悩み、意外な行動に出る。

蓝红

罗宾の元恋人。
ある事件をきっかけに再び罗宾と再会する
彼女も弁護士資格を持っている優秀な弁護士。
ただ、罗宾に対して時に行き過ぎた感情や行動を起こすこともしばしば。

蓝兰

蓝红の妹で、こちらも弁護士。
姉の蓝红に比べ、真っ直ぐで融通の効かない性格。
のちに何塞と微妙な関係になっていく。
個人的に本作のヒロインを完全に喰っている存在だと思います。

この知的な感じ。とても魅力的に感じませんか?
今作では若干コミカルな感じの部分も多かったので、別のドラマの演技も見てみたいと思う役者さんです。

だいたい基本的な登場人物はこんな感じです。
一人ひとりのクセが強く、キャラも立っているので、なかなか面白いです。

豪華なゲスト陣

このドラマ数話完結のパターンで話が進んでいくので、その話にゲストが出ることも珍しくありません。
例えばこんな人たちです。

そうです。あのドラマ「我的前半生」のメインキャストたちもゲストとして出演しています。
靳东との絡みを見ていると、このドラマの数々のシーンが思い出されました。
まぁ、役割や性格は全然違いますけどね。
他にも有名な役者さんがたくさんゲストに出ているようです。
私はそこまで詳しくないので、後の方々は割愛させていただきます。

全話見ての感想

数話完結なので、話自体はテンポ良く進んでいくので見やすいです。
ただ、内容はしょぼい事件だったり、家族問題だったりとスケール感には欠ける感じです。
また、テニスやボクシングで問題を解決するシーンもあったりして、いくらドラマの演出とはいえ、さすがに違和感を感じました(笑)

 

ですが、弁護士同士がお互いの法律観を武器に戦い合うのはなかなか面白い。
法律に従えば弱者を救えないこともあり、そことの兼ね合いで悩む戴曦なんかは、若さ故の葛藤がうまく描かれていました。

あと、このドラマを見るにあたって最も苦戦したのが、中国語の法律用語です。
日常会話の部分は大体わかるのですが、法律用語が立て続けに入ってくると、字幕を見ても全然わからなくなる時があります。
しかも、そう言った時の台詞スピードが速いのなんのって…。
まるで早口言葉を聞いているようです。

 

「SUITS」のファンは見ない方が…

今まで見たドラマに比べて、最後まで見るのはなかなかしんどかった面があるのも、正直否めません。
ストーリーが単調な部分もあるしね。
「SUITS」をすでに見たことがあって、それと同じようなものを期待しているのなら、見ないことをお勧めします。
それを抜きにしてみた方がいいと思います。

ですが、ドラマ自体はそこそこ面白いですよ。

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