2019年最大の衝撃〜official髭男dism「Traveler」〜




久々の当たり年だった2019年

2019年もたくさんの素晴らしい音楽に出会えました。
slipknot,tool,Keane,Mikaなど大好きなアーティストたちが久々に新作を出した年でもあったので、個人的には当たり年だったのではないかなと思います。

TOOLに愛を込めて⑤〜Fear Inoculum〜
これだけ、魅力と狂気に満ちたバンドは他にはいません。 まさに他の追随を許さないとは彼らのことです。本当にもっとたくさんの人たちに彼らのことを知って欲しいです。 そして、皆さんの元に彼らの音楽が届いて欲しいです。

ただ、Aviciiの死といった衝撃的なニュースも記憶に新しいです。
令和元年度は、本当に記憶に残る1年だったなと思います。

さて、今年は色々と新しいアーティストが台頭してきた1年でした。
洋楽でいうと、Greta Van Fleetなどですね(結構前からいるけど)
邦楽ならWANIMAやあいみょんの勢いがすごかったかな。

 

そんな中、一際異彩を放っていたバンドがありました。
それがofficial髭男dismです。
さて、突如大ブレイクをしたこのバンドとは一体どんなバンドなのか。

決してキワモノバンドではない

最初バンド名を聞いたときは、「ルネッサ〜ンス」をネタとする某お笑いコンビを想像しました。
それぐらい名前にインパクトがありますよね。
バンド名には「髭の似合う歳になっても、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーでずっと続けていきたい」という想いが込められているそうです。

自分がなぜこのバンドを知ったかと言うと、「弾き語りで何かいい曲がないか」と探していた時に、いつも上位にこのバンドの曲がちらついていました。
最初は、バンド名の印象が先走ってしまい「どうせキワモノだろ」と思っていました。
今なら、当時の自分の頭をギターでぶん殴りたいほど恥ずかしいですね。
名前だけで判断してはいけませんね。

 

結論から言うと、このバンド最高です。
2019年最高というよりも、2000年代でも屈指のバンドだと思います。
他のバンドとは一線を画すメロディーの美しさと、展開が読めない曲構成。
ピアノを主体としているので、ギターロックバンドにはない華やかさがありますね。

 

そんな彼らが満を辞してリリースしたのが2ndアルバム「Traveler」です。

 

圧巻のクオリティ

「一曲も捨て曲がない」とはまさにこのアルバムのことです。
J-POP全盛期の90年代なら、ダブルミリオンぐらいいったんじゃないかと思うほどの傑作。
久しぶりにアルバム1枚を通して、アーティストの世界観に浸れるアルバムに出会いました。
彼らのメロディーの美しさ、力強さ、繊細さ、全てが堪能できます。
では、特に気に入った曲についてざっくりと感想を紹介します。

イエスタデイ

個人的にこのアルバムの中で一番好きです。
リードトラックに持ってくるだけのことはある力があります。

ピアノの旋律の美しさが素晴らしい。
間奏のキーボードソロは何回聴いてもゾクゾクする。
そしてそれにのせるボーカルの歌声もまた美しい。

宿命

今年の高校野球応援ソングになった曲。
中国にいたんで、甲子園は全然見れてませんが、この曲が日本の暑い夏をさらに熱くしたんだろうなと容易に想像できます。
やっぱりエネルギーが違うよな。甲子園にぴったりなブラスセクションもいいですね。
いい曲作りやがる…。

 

Stand By You

これは邦楽ではめったに聞けないリズムパターンと曲展開ですね。
最初は洋楽、特にブラックミュージックを聴いているのかと思いました。
うねるような躍動感が曲の根底にあり、自然と体が乗ってきます。

ドラマー目線から言うと、このリズムをキープしながら曲を支えるのは至難の技。
それほど独特で印象的なリズムです。

ただその中でも彼ららしさを失わないのはさすがです。
その唯一無二の個性がAppleにも認められたのでしょうね。

 

Pretender

この曲を語らずして、このアルバムは語れないですね。
これが某サイトでずっと弾き語りランキング1位を取っていた曲です。

メロディーの美しさは言わずものがなですが、この曲は歌詞が超特徴的です。
とにかく韻を踏みまくっています。ラップかと思うくらい、踏みまくっています。

君とのラブストーリー それは予想通り
感情のないアイムソーリー それはいつも通り
とにかくこんな感じの歌詞が続き、彼らの世界観にグッと引き込まれます。
歌物はメロディーと歌詞の両方が合わさってこそ、本当の名曲になりますね。
この曲はそういう意味では、本当にスキが全くない曲です。
これから先、長い間彼らに良くも悪くも影響を与える曲となっていくことでしょうね。
是非彼らにはこの曲を超える傑作を作ってもらいたいです。
これを弾き語りで表現するのは大変やけど、頑張って弾いてみたいな。

10年に1枚のマスターピース

洋楽狂いの自分が、ここまで邦楽で熱くなったのはいつ以来やろか。
それぐらい衝撃的な1枚でした。
この衝撃はぜひ、その耳で感じて欲しいですね。

 

ああああああ

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