五岳筆頭は伊達じゃない〜泰山登山〜

先日、泰山国際マラソンに参加してきました。
中国の泰安市という、少し郊外にある街での大会でした。
しかし、今回はこのマラソン参加以外にも大きな目的がありました。
それが泰山です。




泰山とは

中国には、五岳と呼ばれる有名な五つの山があります。
五岳とは以下のものです

中国の道教の聖地である5つの山の総称。五名山とも呼ばれる。陰陽五行説に基づき、木行=東、火行=南、土行=中、金行=西、水行=北 の各方位に位置する、5つの山が聖山とされる。

東岳泰山(山東省泰安市泰山区)(世界遺産)
南岳衡山(湖南省衡陽市南嶽区)
中岳嵩山(河南省鄭州市登封市)(世界遺産)
西岳華山(陝西省渭南市華陰市)
北岳恒山(山西省大同市渾源県)

wikipediaより引用

 

自分もかつて、五岳の一つ華山に登ったことはあります。

中国周遊3日目〜中国五岳、華山を攻める!〜
西安2日目は、中国五岳の一つ「華山」へ行ってきました。 直前まで行くかどうか悩んだのですが、今行かないと一生行かないと思い行ってきました。 華山までは高鉄で行きます。 西安北から華山北までです。約30分ほどで到着。相変わらず高鉄の凄さを実感...

 

しかし、今回の町にある泰山は、五岳の筆頭といわれる神聖な山です。
歴代の中国皇帝たちもこぞって参拝したと言われています。
フルマラソンの前日に登ることは大変躊躇したのですが、せっかくこの泰安市に来たので、登らないという選択肢はありませんでした。

いざ山頂を目指して

ストイックに麓から

泰山は山頂まで、約7000段の階段を登らないといけない、なかなかの山です。
途中バスやロープウェイを使って、階段を省略していく方法ももちろんあります。
ただ、それでは本当に泰山を登ったとは言えないでしょう。
登るなら麓から。そう強い思いを持って、出発しました。

麓の村には、今から泰山に登ろうという勇者たちがたくさんいました。
すでに下山してきた人もいたようで、みんな満足している様子とヘロヘロの様子の半々でした。

登り始めてすぐは、登山というよりも神社参拝といった感じの緩やかな階段です。
人の往来も多いので、観光地に来たなという感じもしました。

いよいよ山へ

いよいよ泰山への入山が迫ってきました。
入山料を支払い、登山開始です。ここから一気に雰囲気が変わります。

階段自体は整備されていて、歩きにくいということはないのですが、なんと言ってもこの急勾配です。
最初は一段飛ばしで軽快に行っていましたが、徐々に疲れが溜まってきました…。

振り返るとこのような感じです。
写真でもこれだけの急勾配、実際に見るともっと凄いですよ。

チェックポイント的なところに到着です。

ここまでで大体1時間くらいの登山道でした。
思ったよりも登山客が少なくて、快適に進めました。

泰山は、途中にこのような売店がたくさんあります。
過度な観光地化が進んでいるからでしょうね。
景観を壊すと言ってしまえばそうなのですが、急に何か欲しくなった時は便利です。
ここではレッドブルを補給しました。
翼をもらったところで、再度出発です。

 

ここからさらに進みます。途中たくさんのお札のようなものも。

泰山はもうすっかり秋めいていました。
登っている時は汗ばむほどでしたが、歩みを止めるとひんやりとした空気を感じます。

登山開始から約1時間半ほどで、中間地点の中天門に到着です。
もう少しキツイかなと思っていましたが、案外順調に到着しました。
しかし、ここからが泰山登山の真骨頂です。

泰山の本丸を目指して

いよいよ泰山登山も後半戦です。
ここにくると、急に観光客が増えてきました。どうやらここまでバスで来ることができるようです。

目指す頂上はかなり遠いです。
うっすらと見えてはいますが、かなりの石段を登らないといけない感じですね。

始めこそ石段は緩やかでしたが、徐々に勾配はキツさを増していきます。

「さぁ、ここからだぜ」と言わんばかりに、空気感の変わる入り口がお出迎えです。
これは気合を入れていかないと!

 

いやいや、これは確かに難関やわ。中には這いつくばって登っている人もいました。
ここまで来ると、流石に一段飛ばしは無理なので、一歩一歩踏みしめながら登っていきます。

振り返ると壮大な景色が眼前に広がります。
これを見ると、頑張って登り切ろうという気持ちになりますね。
さぁ、残りわずかで頂上です。

天下第一の名峰

 

そして、登山開始から約3時間、ようやく山頂に到着です。

ここからさらに10分ほど登り、最高地点に到達しました。

山頂付近はたくさんの人で溢れかえっています。
中にはロープウェーできた人もいるのでしょう。信じられないぐらいカジュアルな格好の人もいました。
せっかくやったら登ったらいいのに。

ここが本当の頂上です。麓から約3時間でここまで到着です。
最初から最後までちゃんと登山したので、感動もひとしおでした。
五元札にも描かれている、有名な岩も写真に納めました。

まさに中国を体現するかのような山

五岳の筆頭と言われるだけあって、登り甲斐もあったし、その景観も見事でした。
中国の人たちが、昔から足繁く通うのも納得の名峰でした。
本当に登ってよかったです。登らず帰ると絶対に後悔するところでした。

 

ただ、マラソンの前日だったので、確実に疲れを残すことになりました。
これがレースにどのような影響が出るのでしょうか・・・。

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